Newsオラ ペンシルベニアさ 行くだ ~完結編~
昨年のハーバード大学、今年のペンシルバニア大学での2年間の研修を終え、私なりに感じたことを
まず、日本とアメリカ(世界)との歯科医療との決定的な差は、国民皆保険制度の有無です。
日本では保険証さえあれば北海道から沖縄までどの歯科医院に受診しても、
例えば、歯の神経の治療においては2000~3000円程度で治療することが可能です。
しかし、 アメリカ(世界)では数万~数十万の費用がかかる。その費用が負担できない患者さんは本来残せる歯であっても抜歯となる。
この部分だけを切り取ってみると、日本の保険制度が素晴らしく、アメリカ(世界)は厳しい。という胆略的な感想になってしまいます。
ではそもそも、日本における歯科の保険制度とはどのようなものなのか?ということを考える必要があります。
保険診療と言っても、医科と歯科においては全く意味合いが異なります。
あくまで歯科では保険診療とは最低限であり、必ずしもベストな治療ではないということを、日本の多くの患者さんがご存知ではないと思
います。
アメリカ(世界)では虫歯や歯周病に罹患すると高額な医療費を請求されるため、国民の90%以上(地域差あり)が3ヶ月~6ヶ月の定期
健診を受診します。その結果として80歳で20本近く歯を残すことを達成している。
日本は80歳で8本程度という無残な結果になっている現状がある。(定期健診の受診率は数%)
アメリカ(世界)では『虫歯にならないように歯医者に行く(虫歯になったら経済的にヤバイから、、、)』 結果80歳で20本
日本では 『虫歯や、痛くなってから歯医者に行く。』 結果80歳で8本(世界でも圧倒的に悪い)
本当の意味で患者さんの為になっていないという現状があります。
最善の治療かどうかは置いといて、安い費用で全ての国民が医療サービスを受けることができるということは良い事であると
私自身も思いますし、そうであるべきと考えます。
今後、日本において、我々歯科医師が患者さんの為に何ができ、何をすべきか?
『患者さんの意識を変える! 』この一言に尽きます。
『痛くなったら歯医者に行く』× でなく、『痛くなる前=虫歯になる前に歯医者に行く=予防する』◎
当院のコンセプトである『予防歯科を始めよう』ですね
全てアメリカが良いわけではありませんし、日本のほうが秀でている点は沢山あります。
しかし定期的にメインテナンスを受けると自身の歯を残せるということは、アメリカを始めとする世界の国々が証明しております。
私は、日々患者さんにカウンセリングを行う際に常に心がけていることがあります
丁寧なのは当たり前!分かりやすく!
そして
『将来絶対入れ歯にならないぞ!』
『せっかく入れたセラミックを長持ちさせよう!』
『今回はインプラント手術してやっとかめるようになったからこの状態を維持するぞ!』
『歯がきれいになったから好きな子に告白するぞ』(笑)
『20歳になったらホワイトニングしたいからそれまで絶対に虫歯を作らないぞ!』
などの私と患者さんとの共通の約束事を作ります。
目標が決まったら、後は我々と患者さんと協力によって定期健診で良い状態を維持するだけです
大きな虫歯を治すより、3ヶ月の検診で維持するほうがお互い圧倒的に楽です
私自身、カウンセリングは常に熱い気持ちで挑みます
当院にきて下さった患者さんを絶対に良くしたい!
歯科に対する意識を変え、治療の繰り返しという負のスパイラルから一刻も早く患者さんを救いたい
歯科医師とは歯の治療さえすればいいという時代は終わりました。
歯科医師とは患者さんのお口のライフプランナーでありアドバイザーです
色々な悩みや不安を抱えていらっしゃる患者様に、こまがみね歯科医院では優しく熱い気持ちで接し、皆様の幸せに
貢献するための努力は惜しみません
今後も、患者さんの為になるのであれば世界中どこへでも勉強に行き、当院や地域の皆さまへ還元出来るよう精進して参ります
では
予防歯科を始めよう
こまがみね歯科医院 http://www.komagamine-dc.com
2015-07-09 11:00:59